「七尾たくあん浅次郎漬」とは、干し大根・塩・米糠のみを原材料とし、保存料や着色料を一切使用せずに漬け込んだ昔ながらのたくあんです。
バリバリとした歯ごたえと糠の香り、強い塩味から始まる深い味わいが特徴で、スタンダードは2回の夏を樽の中で過ごした三年物です。
では、この「七尾たくあん浅次郎漬」はどのようにして出来上がるのでしょうか?

1.大根の種まき~収穫
まだまだ残暑の厳しい9月上旬ごろ、伊豆の契約農家では、種まきが始まります。ちょうど季節は台風シーズン。しっかりとした本葉が出るまでは、大雨で発芽したばかりの大根の芽が流されはしないかと、天気予報とにらめっこの日が続きます。(過去には何度も台風で大根の小さな芽が流されてしまったことがありました。)
約2か月半のうちに、まずは下へ下へ長く伸び、その後に少しずつ太くなってゆきます。11月中旬ごろになると、大根の長さは約1メートル程度に成長し、いよいよ収穫です。
広大な畑にびっしりと植えられた大根を、丁寧に1本ずつ抜いていきます。収穫された大根は、きれいに洗われ、干し上がりのタイミングが合いそうな同じ程度の太さ、大きさのもの同士を2本ずつ束ねます。約2~3週間後の完成された干し大根の姿を想像しながら、作業を進めていくという訳です。

2.大根を干す
2本1組に束ねられた大根は、大根畑の脇に竹で組まれた昔ながらの干場に次々に干されてゆきます。昔は多くの農家で見られた初冬の光景。何百メートルも白い大根が連なる景色は実に壮観です。冷たい風と太陽の光を目一杯浴び、2~3週間後、乳白色でしわしわの結べるほどに水分の抜けた干し大根が完成します。

3.漬け込み
自然の恵みをいっぱいに取り込んだ干し大根を取り込んだら、次はいよいよ漬け込みです。
長年使い込まれた杉の四斗樽に、職人が1本1本隙間なく漬け込んでゆきます。小指の指先にまで力を込めて大根を敷き詰める作業は、かなりの力とコツが必要です。干し大根を1段敷き詰めたら、米糠と塩をブレンドしたものをサラサラと振りかけます。この米糠と塩の配合は、その年の気候や大根の干し具合などで微調整が必要です。ここもやはり職人の長年の勘がものをいうところです。
干し大根→米糠と塩→干し大根→米糠と塩‥‥この作業を繰り返し、約170~180本で1樽がいっぱいになります。その上に70~80キロの重石を乗せられ、木造の蔵での熟成が始まります。
この薄暗い蔵には、長年の間に酵母菌が棲み、この酵母菌が干し大根の発酵を進ませ、ウコン色の香しい香りを放つたくあんに仕上げてくれるのです。
そして、発酵を繰り返しながら、2回の夏を無事に越すことのできたものだけが「七尾たくあん浅次郎漬 三年物」として店頭に並ぶことができます。

※七尾とは‥七尾とは、熱海市街と湯河原町の間、伊豆山の北部にある小さな地区の名称です。土壌の性質上、長い大根を栽培していたことと、海からの風が山の斜面にあたり、大根を干すことに適していたことから、たくあんを作る農家が多くありました。

※「七尾たくあん」は、いくつかの製造元がございます。
弊社の「七尾たくあん浅次郎漬」をお求めの際は、「浅次郎漬」の商品名と、「岸商店」の社名をご確認くださいませ。

 

PAGE TOP